本読みめろん

読んだ本の感想を書いたブログです。
たまに他のことも書いています。

さびしい女神(仁木英之/新潮社)
"「僕僕先生シリーズ」第四弾。
(あらすじ)
 僕僕と王弁の旅に加わった蚕嬢は、実は水の豊かな六合峰のふもとにある苗人の国のお姫様、碧水晶だということが判明した。
 水晶は神に仕える巫女として選ばれたものの、退屈すぎる日常に嫌気が差し、禁を破って逃げ出したところ蚕に姿が変わってしまったのだ。
 ところが、水晶が逃げ出したことで故郷では旱魃(かんばつ)が続き、もともと不仲だった同じ国のもう一つの集落の住人との対立が深まっているという。責任を感じた水晶は故郷に戻ることにする。
 蚕嬢の故郷にやってきた王弁は、なぜか神に捧げる生贄に選ばれてしまい、体を縛られたうえ六合峰の頂に放置されてしまう。
 縛られた苦しさのあまり最期を覚悟した王弁の前に現れたのは醜い外見を持つ魃という名の女神。
 話を聞くと、全てを乾燥させ消してしまう力を持つ魃の結界が、巫女が逃げたことから緩んだことで土地の旱魃が始まったらしい。
 安心して住める場所がないという彼女に、王弁は必ず、彼女の居場所を見つけてくると約束するが・・・。

(コメント)
 ニートの王弁もシリーズが続くごとにたくましくなってきてます。
相変わらず僕僕にはおちょくられておりますが、師弟愛を感じます。
 この作品で、僕僕の正体(?)が少し明らかになってきました。ラストの僕僕のつぶやき・・・シリーズでその理由が明らかになっていくのでしょうか。楽しみです。
 それにしても、王弁は寛容な心の人物なのはいいことですが、女心には疎い・・・。楽しい"
| いろいろ読む | 18:54 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
原始の骨(アーロン・エルキンズ/ハヤカワ文庫)
"ギデオン・オリヴァー教授シリーズ
(あらすじ)
 ギデオンは、ジブラルタルで開催される国際古人類学会の年次総会で公開講義をすることになった。
 5年前、大富豪でアマチュア考古学者のガンダーソンが買い取ったジブラルタルの洞窟で母子の人骨が発見された。
 発見場所はネアンデルタール人の居住地で、母親は現生人類だったため、子供はネアンデルタール人との混血と思われた。
 母子の人骨は”ファースト・ファミリー”、子供の人骨は”ジブラルタル・ボーイ”と名づけられ世紀の大発見と騒がれたのだ。
 ギデオンは発掘には関わらなかったが、母子の人骨の分析を担当していた。
 それが縁で、ギデオンは学会の後に開かれるガンダーソンの功績を称えるディナーにも招かれていた。
 ジュリーを伴いジブラルタルを訪れたギデオンは仲間の学者たちとともに観光を楽しんでいたが、一人でいった岩山の崖から何者かに突き落とされる。
 ジュリーたちは、ギデオンの言い分を本気にしないが、その後も彼の周りで不審な出来事が続き、さらにガンダーソンが屋敷で焼死してしまう。
 ガンダーソンの死因が殺人だと見破ったギデオンは、どうして自分が狙われるのか調べていく。

(コメント)
 ギデオンが狙われるのは、新聞に掲載された大げさな記事が原因の一つかも・・・。
 登場人物の一人がいう”どんな学問もそうだが、考古学においても現場の研究者たちの誠実さを信頼するしかない”。この”信頼”が、今回の事件の原因で犯人が守ろうとしたものにつながる気がします。
 今回はギデオンの親友、ジョン・ロウの出番がなくてちょっと残念ですが、ジブラルタルの魅力も味わえる一冊。"
| ギデオン・オリヴァー教授 | 11:10 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
ソウル・コレクター(ジェフリー・ディーヴァー/文藝春秋)
"リンカーン・ライムシリーズ第8弾
(あらすじ)
 リンカーン・ライムのいとこアーサーが殺人の罪で逮捕された。
逮捕されてから一貫して無実を主張するアーサーだったが、アーサーの自宅と被害者の自宅から出てきた物的証拠が充分にそろい有罪は確定と思われていた。
 アーサーの妻ジュデイから助けを求められたライムは”あまりにも揃いすぎている物的証拠”と事件発生直後の匿名の通報ーこれらに違和感を覚えたライムは、アメリアと共に独自に調査を開始。
 するとここ数ヶ月で""揃いすぎている物的証拠”と""事件発生直後の匿名の通報”があったという事件が2件起きていることを知る。
 何者かが証拠を捏造し罪を他人になすりつけているのではないか・・・?
 ライムは日曜日なのをいいことにいつもの捜査チームを極秘に召集し調査を始める。
(コメント)
 最近、企業の情報漏えいなどがニュースになることが多いので本作のような事件が実際に起こらない・・・とは言い切れない。
 自分の情報がとんでもない方向に勝手に変えられてしまったら・・・実際にそれで人生を狂わされた人物が登場しますが小説のなかだけかもしれないけれど・・・・。読んでてハラハラ感と謎解きと同時に背筋が寒くなります。
 ライムの少年〜青年時代の思い出とか、過去作品に出てきた少女パムのその後なども盛り込まれた読み応えのある作品です。
 そしてライムが取り逃がした「ウォッチメイカー」、直接対決が再び書かれるのはいつになるのかな。楽しみです。"
| リンカーン・ライム | 10:52 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
検死審問ふたたび(パーシヴァル・ワイルド/創元推理文庫)
"(あらすじ)
 村はずれのあばら家が火事に巻き込まれ全焼した。
中からあばら家の借主ティンズリー氏と思われる白骨が出てきたため、
リー・スローカム検死官は検死審問を行うことに。
果たしてどのような評決が下されるのか?

(コメント)
 前作、スローカムの友人が一人足りなかったばかりにしぶしぶ陪審員を頼んだ、言葉使いにうるさくスローカムの議事進行にケチをつけていたイングリス氏。
 今回、スローカムはなんと彼を陪審長に抜擢!張り切るイングリスは審問記録にわざわざ注釈をつけたり愛読しているホームズを見習ってか実地検分に一人で出かけたり気合の入りまくってます。
 マイペースな検死官&陪審員たちとの対比がおかしいです。
 関係者たちの証言のなかに巧妙に織り込まれている事件解決のヒント。イングリスはそれが見抜けないから空回りして、スローカムはそれを見抜いたからこそあの人情味ある決着を付けることが出来たのかな。
 遊び心あふれるうえに、前作同様に読んだあとに「やられた〜〜」感が味わえる作品です。"
| 海外ミステリーを読む | 23:35 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
胡蝶の失くし物 (仁木英之/新潮社)
"「僕僕先生シリーズ」第三弾。
 ・皇国の暗殺部隊「胡蝶房」の中でも一、二を争う実力の持ち主劉欣に僕僕暗殺の指令が下った。劉欣はさっそく僕僕たちを追って旅立つ「職業兇徒」

 ・僕僕や王弁たちと旅を続ける薄妃は恋人を思いながら「相思水」と書かれている石碑に座って流れを眺めていた。すると石碑の中から少女が出てくる。「相思双流」

 ・旅を続ける路銀が底をつきそうになり王弁は旅費を稼ぐことにした。薬種屋の周典から頼まれた仕事を引き受けるが、その仕事とは周典の夢見の悪さを治すこと。王弁は僕僕からもらった丸薬を使って治療しようとするが・・・「主従顚倒」

 ・旅を続ける僕僕一行の前に正装した官吏と武装した兵士が現れた。屋敷で歓待されるが厠に行くと部屋を出た王弁の前にかつて出会った面縛の道士が現れた。「天蚕教主」

 ・一行に劉欣と蚕嬢が加わった。人間の恋人と共にいるために旅をしながら修行を続けた薄妃は蚕嬢が作った衣をまとって一行から離れることが決まった。ところが故郷に戻った薄妃が見たものは恋人の結婚式だった・・・「回来走去」

 ・失恋した薄妃が戻ってきて一緒に旅を続けることになった。広州に到着した一行は、かつて僕僕が助けたことのある苗の若者たちで双子の引飛虎、推飛虎と出会う。「恩讐必報」"
| いろいろ読む | 11:26 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP